2009年10月14日水曜日

やまかん1学級保護者会・懇談会の演出スキルの紹介第2弾


 今日も、仙台市の学校は、秋休みで2日目でしかも最終日です。今朝も爽やかな秋晴れの天気です。今夜は、宮城で日本対トーゴ戦があり、金曜日からは、楽天のCSもあります。今正に“仙台・宮城が熱い”です。本日も勤務です。頑張りましょう。 やまかん1学級保護者会・懇談会の演出スキルの紹介第二弾です。基礎編を紹介します。
秋休みが明けると学習発表会や学芸会のシーズンに突入でしょうか。その後にある「学級懇談会」「学級保護者会」は、どのようになさっていますか?私が提案するカウンセリングの技法を活用したものは、いかがでしょうか。と言うことで、今回から数回に渡り、活用できる書籍を紹介させていただきます。
やまかん流カウンセリング技法活用シリーズ1 学級保護者会・懇談会の演出スキル 八巻寛治 著 学級懇談会・保護者会を保護者を味方にする場に変える!カウンセリング技法の使い手として高名な著者が、今までの保護者会や懇談会で成果を挙げたエンカウンターやシナリオロールプレイのエクササイズを山盛り紹介した、学級担任の力強い味方本。是非ご活用ください。ISBN: 978-4-18-184014-3 ジャンル: 学級経営 刊行: 2008/2/8 2版 対象: 小 中 仕様: B5 132頁 <リンク:http://www.meijitosho.co.jp/shoseki/shosai.html?bango=4%2D18%2D184014%2D3>http://www.meijitosho.co.jp/shoseki/shosai.html?bango=4%2D18%2D184014%2D3
《基礎編》 第1章 今,求められる学級懇談会・保護者会(冒頭)
1 今,求められる保護者との連携とは マスコミではモンスターペアレンツ,モンスターチャイルドなどと代名詞を作り,過剰な要求,非常識な要望をする保護者や子どもたちが増えたと感じている教師たちが多く,保護者との連携が難しいと思っている傾向が強まっている。 現に自分の周りでもそのようなことが話題になることがあったり,学級経営の相談を受けたりして,「あの手この手を使って連絡しても返事すら返ってこない。」「また文句を言われた。」「家庭が悪いから子どもの忘れ物が減らない。」など,保護者に対する悩みや苦情を耳にすることが増えている。{左:学級保護者会・学級懇談会演出のスキル.jpg} 確かに以前のように教師の立場が「先生」という代名詞で守られ,尊重されていた時代はそのような苦情や愚痴を言うことで,その場はある程度取り繕ってすんだかもしれないが,以前民間にいて教師になった私の立場からは,もう少し保護者の声に耳を傾けたり,教師自身が歩み寄っていく姿勢を見せたりすることによって,保護者との連携が促進されるのではないかと思う。特に,説明責任の時代と言われる今の時代には,保護者との連携を模索することが必要条件の1つになるのではないかと思う。 また逆に,わが子を持つ親の立場で言えば,学校に任せきりにしたり,子どもの話を一方的に聞くだけではなく,もう少し担任の先生に対して歩み寄ることが大切なのではないかとも思う。


2 保護者との連携が難しいわけは? なぜ,保護者との連携が難しいのだろうか。様々な要因はあると思うが,やまかん流の考えを述べてみたい。 私が以前勤務したある学校で,学年の保護者に対して行ったアンケート(5年生4学級約150名,無記名,回収率83%)の中で,教師に対する不安や不満としてあげられた保護者からの声の中に,「担任の先生にもっとしっかりわが子を見て欲しい。」「なぜうちの子ばかり注意されるのか,ひいきされているのではないか。」「前の担任の先生ならもっと話を聞いてくれたのに…。」などがあった。前述の教師からの悩みや苦情とは違う立場でのホンネであるとは思うが,保護者と教師との意識のずれがあると言うことなのであろうか。 誤解しては欲しくないが,その言葉が,全ての教師に向けられているわけではないし,本当に一部の極端な例なのかもしれない。しかし,われわれ教師はそのような声があることに耳を傾ける必要はないのだろうか。 現実としては,保護者も教師も,それぞれの立場で子どもの成長や幸せを願い,子どもにかかわっているのであるが,それが時として,教師は教師の立場で,保護者は保護者の立場で,困っていることや悩んでいることだけが目につき,それぞれへの思いまで気を遣うことや敷衍することが出来ない状況にあるのではないかと思っている。 そこで大切なことは,子ども自身がどんな願いや喜びを持ち,悩みや,苦しみを感じて生活しているかという,子どもの思いを中心に考えていくこと,苦しさや辛さを共有したり,共感したりした上で,保護者と教師が,それぞれの立場で,自分と子どものかかわりを考えることを通して,子どもにとって何がよいかについて話し合うことができた時こそ,初めて連携が可能になってくるのではないだろうか。 私は仙台市内の公立保育所の保育士さん達と勉強会を重ねているが,先生方はよく,「子育ては,親と保育士とが共に手を携えて育てる立場になりきる“共育て”なんですよ。」と言ってらっしゃるが,まさにその言葉通りだと思う。

3 保護者との連携はなぜ必要なのか では,小学校,中学校ではそこまで保護者とと教師が連携することは必要なのだろうか。 子どもをどう育て,教育していくかということについては,保護者も教師もともに迷い,悩み,戸惑っている現実があるのは前述した通りである。また,連携の難しさがあることもわかる。では,どのような連携が求められることになるのであろうか。 子どもは,家庭を中心にはしているが,家庭や学校それぞれの役割をもって育つのであり,個人の生活が中心の家庭生活と,集団の生活が中心の学校生活とでは,子どもが自分自身を見せる姿には違いがある。よって,家庭と学校,保護者と教師の双方が,それぞれを尊重した共通意識を持ち,子どもの成長を援助することが求められることになるのである。 筆者は荒れた後の学級を3度ほど受け持つ機会があった。それを解決できたのには,保護者との連携があったからこそであることは否めない。そうなると,子どもや子どもを取り巻く人々とのトラブルや問題が起きる前に,しっかりと信頼関係を築いておくことが大切になる。 また,トラブルや問題が起きた時には,保護者と教師が,子どもとどうかかわっていくかを考えるよい機会であることを自覚しながら連携を深め,「失敗を活かす姿勢」「失敗から学ぶ姿勢」をもって対処する必要があるのでないだろうか。 保護者と教師が,相互にパートナーシップの心を育てていければ,学校経営や学級経営において,保護者が教師に対するよき理解者であったり,よき協力者であったりして,たいへん心強い存在になるのである。 そのように保護者を味方にするようにするには,教師の指導技術を磨き,授業参観で見ていただくことや,クラスのお便り等で日頃から信頼関係を育んでおくことが大切であると同時に,私は,“学級懇談会・保護者会”で,どれだけ保護者の心をつかめるか,授業参観だけ見て帰ってしまわれないような,分かりやすくてためになる魅力的な学級懇談会・保護者会,自分から参加したくなるような学級懇談会・保護者会を通して,より密接な保護者との連携が必要になってくると思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿