2009年10月13日火曜日

やまかん1学級保護者会・懇談会の演出スキルの紹介第一弾


 今日は、仙台市の学校は、秋休みの初日でした。明日までの2日間ですが、思い思いの二日間を過ごしていることでしょう。今日の学校は、ちょっと寂しいくらいシーンとしていました。明日も勤務の予定です。 秋休みが明けると学習発表会や学芸会のシーズンに突入でしょうか。その後にある「学級懇談会」「学級保護者会」は、どのようになさっていますか?私が提案するカウンセリングの技法を活用したものは、いかがでしょうか。と言うことで、今回から数回に渡り、活用できる書籍を紹介させていただきます。
やまかん流カウンセリング技法活用シリーズ1 学級保護者会・懇談会の演出スキル 八巻寛治 著 学級懇談会・保護者会を保護者を味方にする場に変える!カウンセリング技法の使い手として高名な著者が、今までの保護者会や懇談会で成果を挙げたエンカウンターやシナリオロールプレイのエクササイズを山盛り紹介した、学級担任の力強い味方本。是非ご活用ください。ISBN: 978-4-18-184014-3 ジャンル: 学級経営 刊行: 2008/2/8 2版 対象: 小 中 仕様: B5 132頁 http://www.meijitosho.co.jp/shoseki/shosai.html?bango=4%2D18%2D184014%2D3
やまかん流カウンセリング技法活用シリーズ1学級保護者会・懇談会の演出スキル 八巻寛治 著
「まえがき」から抜粋…
《基礎編》 第1章 今,求められる学級懇談会・保護者会(冒頭)
《活用・展開編》 第2章 具体的なプログラム,具体的な対応に向けて ~学級懇談会・保護者会を充実したものに演出するには?~(冒頭)
《エクササイズ編》 第3章 エンカウンター,シナリオロールプレイなどのエクササイズ(冒頭)
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まえがき
きっかけは学級懇談会の参加者… 私が学級懇談会に構成的グループエンカウンターやシナリオロールプレイを取り入れるきっかけになったのは,ある学校に赴任してすぐの学級懇談会がきっかけです。 授業参観ではほぼ全員が参観してくれましたが,学級懇談会では,3人だけでした。5年生だったこともあり,全校同時の学級懇談会であったこともあって,兄弟関係の学年に行くことも予想できましたが,残っていただいた方は38人中3人だけでした。 赴任してすぐのこともあり,ちょつと力を入れてアンケートを活用した資料を準備したり,子供たちの様子を記録した写真やビデオを用意していたのですが,ちょっと空振りした感がありました。 意気込んでも仕方がないので,その場は型どおりの学級懇談会をし,残った時間で親しくなれるようなエンカウンターのエクササイズを私も含めた4人で実施しました。 その後7月に2度目の学級懇談会がありますが,前回のこともあり,あまり力を入れて準備をしないつもりでした。ただ,要望は聞きたいと思い,アンケートを取ったところ,4月の学級懇談会でやったエンカウンターのエクササイズをして欲しいとの要望が半分以上の方から届きました。後で知ったことですが,参加した3人の方の口コミとメールのお陰のようなのです。 ありがたいことに,7月はほぼ全員が参加してくださいました。
その後… その後は,自分なりに構成的グループエンカウンターとシナリオロールプレイを組み合わせて,雰囲気づくりや課題解決など,学級の実態や参加メンバーの状態に応じて取り組んでいきました。その効果は,学会や研究会,研修会などで報告させていただきました。 その頃ちょうど,ほんの森出版の編集担当の兼弘さん(現在は社長)から声をかけていただき『保護者会で使えるエンカウンター・エクササイズ』(高橋伸二・八巻寛治編集)の本の作成にかかわらせていただきました。 さらに,『エンカウンターで学級づくり12か月』の低学年・中学年・高学年の3冊(いずれも明治図書)にそれぞれの学年部を意識したエンカウンターのエクササイズやシナリオロールプレイを取り入れたり,『小一教育技術』『総合教育技術』(小学館)などの月刊誌に連載させていただいたりしてきました。『心ほぐしの学級ミニゲーム』(八巻寛治著・小学館)は,それらをまとめた1冊です。
最近では… 私は仙台市内の公立保育所の保育士さん達と勉強会を3年ほど続けてきました。最初はおそるおそるの感もありましたが,先生方の熱い思いで学級懇談会を活性化したいということで取り入れ,肯定的な保護者の反応を得て,さらに学習会を重ねるまでになっています。 保育士の先生方がよく「子育ては,親と保育士とが共に手を携えて育てる立場になりきる“共育て”なんですよ。」という言葉をおっしゃるのですが,まさにその言葉通りに学級懇談会を構成しているのだと思います。 保育士の先生方の反応としては,「和やかな雰囲気で会を進められました。」「20年以上経験して初めてこんなにたくさんの意見を聞くことが出来ました。」「心のキャッチボールが出来たようで,信頼関係が増しました。」などのものがありました。
 保護者との連携はなぜ必要なのか モンスターペアレンツという代名詞で,保護者の方の強い要望に現場は苦しんでいるとは言われますが,保護者と教師が,相互にパートナーシップの心を育てていければ,学校経営や学級経営において,保護者がよき理解者であったり,よき協力者であったりして,たいへん心強い存在になるのは間違いありません。 そのように保護者を味方にするようにするには,教師の指導技術を磨き,授業参観で見ていただくことや,クラスのお便り等で日頃から信頼関係を育んでおくことが大切であると同時に,私はやはり,“学級懇談会・学級保護者会”で,どれだけ保護者の心をつかめるか,授業参観だけ見て帰ってしまわれないような,分かりやすくてためになる魅力的な学級懇談会・保護者会,自分から参加したくなるような学級懇談会・保護者会を通して,より密接な保護者との連携が必要になってくると思います。 学校が悩んでいるように,家庭においても“どのように子どもに接していいかわからない”,“子どもの思いを汲み取れない”等の保護者からの声も聞かれ,「家族」としての機能の低下を見過ごすわけにはいかない現実もあります。 そこで,再度お勧めしたいのが,学級懇談会に構成的グループエンカウンターやシナリオロールプレイなどのカウンセリングの技法を取り入れ,教師主導になりがちな学級懇談会から,保護者も主体的に参加し,「教師と保護者の相互理解を深め,より良い協力関係を作る」と共に「保護者同士のつながりを作る」ことを目指した懇談会の在り方を求めていきたいものだと思い,提案いたします。 ゲーム的にかかわれるものやスキンシップを図るものなど,先生方の力量に合わせて,出来ることからでよいので取り組んでみてください。
  平成20年1月吉日   /八巻 寛治

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